徒然なる日常

田舎の学芸員がいろいろと感じたことを徒然と思い付くままに。

「天下泰平と高槻城」をみる

先週末、職場に来ていた招待券を活用すべく、高槻方面へ下記の展示を見に行ってきた。

www.city.takatsuki.osaka.jp

サブタイトルにもあるように高槻城築城400年記念の展示。

今城塚古代歴史館の第1会場では「徳川の城郭と上方の築城」として、絵図を中心に高槻城主となった家が関係する城を中心に紹介したもの。
石垣などの関係道具も展示されており、どちらかというとモノに焦点が当てられた展示という印象。
様々な城絵図も興味深いものであったけど、大坂城に関係するところで山内忠義書状が展示されていたのは興味ぶかいのと同時に懐かしくもあった。
寛永元年からの第二期修築を国元ヘ知らせたもので、材木役という言葉が見える。

しろあと歴史館の第2会場では「徳川の上方支配と大名たち」として、譜代大名に焦点を当てた展示。
家康発給の禁制、文禄検地帳などなど結構な文書が高槻には残されていることが分かり興味深い。
「永井家文書」が結構展示されていたが、内容もさることながら文書群の全体像が気になって仕方がなかった。
城主の肖像画も多く展示されていたが、永井尚政肖像画がかなり大きいように感じた。
文書が中心と言うこともあり、結構堪能できた。

招待券を持って行っていたものの、この日は「関西文化の日」であり両館とも無料。
ということもあってか、結構な人で賑わっていたのは、零細なうちと比べてもうらやましい限りである。

図録は500円とお手頃。